ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
もっと古典的な話なのかと思ったの、日曜の夜観ていたアニメの名作劇場みたいな、4人姉妹のいる家族愛の物語かと。
違いましたね、全くもって今に通じる、自分の人生を生きていく普遍的な女性の物語でした。
作家を目指す次女のジョーがニューヨークの舗道を全力で走るシーンから始まるのですが、嬉しそうに全力で駆けていくジョーの姿そのままに、疾走感のあるテンポのいい作品でした。
アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞しただけあって衣装は観ていて楽しかったけど、ウエストをきゅっと締めた長いスカートにフープにペチコートをつけている時代、動きにくいったらない、南北戦争って「風と共に去りぬ」の時代でしょ。
あの時代に、結婚ではなく経済的自立を求めて男のように金を稼ぐってすごいことだったはずよね。
でもジョーの自立した生き方だけを賛美しているわけではなくて、4姉妹がそれぞれ違って、自分の人生を選択していってるところが、不朽の名作といわれる所以なんでしょうね。
しかしあの時代、マーチ家はずいぶんリベラルな精神をもってらっしゃったんだなぁ、お母様もお父様も素敵でした。
ラストが秀逸でしたね。
物語のラストは、女性は結婚して幸せになること、結婚しないなら死んで終わる。
そうじゃないと価値観として受け入れられない、、って凄いねー。
そこを入れ子方式みたいにして、難題を綺麗にクリアしちゃうところ、うなっちゃいました。うまい!って。
2020年に鮮やかに蘇った「若草物語」
すごく面白かった。